流行のない世の中で大事なのは、本当に好きなものを大切にして、他人の好きなものを悪く言わない
今年の流行語大賞が発表されたけど、まあみなさん「別に流行してねえよなあ…周りで使っている人誰もいないし」なんて思ったと思います。
別に流行語大賞が悪いわけじゃなくて、今はもう社会全体を巻き込む流行なんてのは無いんですよね。
家での娯楽といえばテレビとラジオだけだった、そんな時代とはわけが違う。
みんなバラバラに好きなものを追う時代
俺が子供の頃にはまだ「みんなが見ているTVドラマ」「みんなが聴いている音楽」「みんなが遊んでいるゲーム」なんてのがあった。
でも今は、そういうのが無い。ドラマ好き同士、音楽好き同士、ゲーム好き同士でも、ジャンルが膨大だから、ガッチリと話が合うことのほうが少ないんじゃないか。
どんどん細分化していく中で、気の合う仲間を見つけて語り合ったり友人になったりすることはけっこう大変かもしれない。でも今はネットがある。
それに他人を通じて自分の知らない新しい世界を知るってのも悪くない。そう考えて、ぜんぜん興味のないジャンルの話を他人から聞くってのも刺激的で面白いものだ。
あと、個人的に大歓迎なのが、「フィーリングが合えば年齢なんか問題じゃない」と考える人も増えているのか、昔に比べて年齢の垣根を越えてつきあう人たちが増えているようにも思う。同性でも異性でも。友人でも恋愛でも。
(これはつまり俺も若くて可愛い子をゲットするチャンスがあるな、わはは)
みんながそれぞれに自分の好きなもの、好きなことを追いかける時代になって、流行なんて言葉は意味を失ってきている。実際、俺のまわりでもみんな好きなモノもハマっているものもバラバラ。
それでいいんだと思う。
自分と他人の好きなものを大切にね
こういう世の中で大事なことは、自分の好きなもの・好きな分野を大事にすることだ。
社会とか他人の意見に流されず、本当に自分のハートが好きなもの・気持ちよくなれることを追いかけること。
もうひとつ、他人の好きなもの・好きなことを悪く言ったり見下したりしないってことだ。
そりゃ正直「なんでこんなのが好きなんだ?理解できねえ」ってジャンルは誰でもあると思う。それは構わない、思う・感じるのは仕方ないんだけど、口には出さないほうがいい。
好きなものを悪く言われることって、自分を悪く言われるよりはるかに傷つくことがあるからね。
なにもかも受け入れろなんて言わない。俺だってとても受け入れられないジャンル、ズバリ言ったら「気持ち悪い」と思う趣味や嗜好がある。山ほどあるよ。なんでも受け入れられるほど懐の深い人間に離れない。
だけど、否定して相手を傷つけないくらいの思いやりは持てる。黙って距離を置けばいいだけの話だ。
自分が本当に好きなものを大事にする。
他人が好きなものを悪く言わない。
こんなアタリマエのことが出来るだけで人生はずっとラクに楽しくなると思います。
「みんなが一つのものに夢中になっている一体感や連帯感」も、確かに気持ちのいいものだった。90年代の若者文化には特にその傾向が強くて、俺は「流行」のおかげでとってもエキサイティングな青春を過ごすことが出来たと思う。
しかし、どんどん多様性が認められるようになってきていて流行というのが無くなっていく今の世の中は、俺が子供の頃に比べれば間違いなく「人に優しい」方向に進んでいると思う。
そう、未来はいつだって明るく、人間は必ず進歩している。